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志緒理はオレの気持ちなんておかまいなく、男の話をする。
オレがずっと守ってきたその笑顔を、他の男に向ける。
そして、誰もが触れたことのない肌を他の男が触るのか?
想像しただけで吐き気がしそうだった。
何も知らない志緒理。
オレが、何度お前を抱きたいと思ったか。
何度、お前をめちゃくちゃにしたいと思ったか………。
でも、しなかったのは、お前を傷つけるとわかってるからで、他の男に抱かれるために、オレはお前をずっと見ていたわけじゃない。
自分の中に芽生える嫉妬を、押さえ込むのはかなり苦痛だった。
抱かせてくれる女なんて、他にいる。
別にオレがモテるとかそんなわけじゃなくて、族に入ってるってだけで、ミーハーなバカ女は簡単に足を開く。
でも、満たされない。
志緒理じゃないと、全然満たされなかったんだ!
だから、アイツとつき合うことになった時、初めてアイツを抱いた時、オレはもう、ホントにどう表現していいかわからない位に、幸せだった。
引っ越しで小学校は転校したものの、中学に上がると、校区がグッと広がって、昔住んでた所の友達と再会した。
あの街に住んでると、子供は子供らしさを無くしてしまう。
人より少し成長速度が速いっていうのか、どこか感受性の高い人間になってしまう。
太郎とも、そうやって再会した。
太郎は、小学校の頃から悪ガキだったので、中学に上がるとすぐに仲間を集めて族を作った。
オレは、志緒理以外の普通の子供になつく事ができずに、はみ出しっ子だったから、すぐに太郎の仲間になった。
魔怒というチームはすごくオレに居心地がよくて、一緒にいるだけで安心するようなそんなチームだ。
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