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『あ、からかってるとかじゃないからね!?
ウソつく塚田君は嫌いだけど、それ以外の塚田君は好きだから!!』
黙ってる僕を見て怒ってると思ったのか、彼女は少し慌てて言った。
しかし、それを聞いてますます頭がごちゃごちゃになった。
――嘘をついていない時の僕?
それって、どんな時なんだ?
僕は頭より先に口がそれに疑問した。
『………嘘ついてない僕ってどんな時?』
僕の問いに彼女は少し驚いた表情になったが、直ぐに普通の表情に戻った。
『一生懸命な所。
生徒会の仕事してる時とか、他にも頼まれた事してる時の塚田君すごく頑張ってるなって。
塚田君って、頼まれてめんどくさいって思ってても手を抜かずに仕事やってるでしょ?
その時の顔が、すっごくカッコイイの』
『かっ…!?』
真っ直ぐに僕を見て言う彼女に、僕は何故か自分が恥ずかしくなってきた。
でも、彼女の言う通り。僕は頼まれた事には手を抜かなかった。
頼まれるのは面倒だけど、やるからにはちゃんとやらないとって言う、まぁ…ただの几帳面なだけなんだけど。
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