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親戚の家にいる頃から、周の目は変わっていた。
もっと前からそうだったのかもしれないけれど、幼い私が気づけたのはその頃で。
甘い熱を孕んだ、視線――姉を見る弟の目では、なかった。
その意味がわかった瞬間に、激しくなった鼓動。
それから逃げるように、生まれた家へ戻った、のに―――
最初の罪を犯してしまったのは、周が来てから二ヶ月くらいたった、初夏の頃だった。
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夏に入り少し上がった気温で、私は寝苦しさに目を覚ました。
「水……」
喉に渇きを覚えて、一階のキッチンに向かって。
冷蔵庫から小さめのミネラルウォーターを取り出し、ソファーに身を沈める。
「……亜依?」
突然かけられた声に身をすくませ振り返ると、リビングの入り口に周が立っていた。
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