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悲痛な顔で、お母さんが口を開いた。
「周を、守って……」
懇願するかのような声。
素直に頭には吸収されず、グルグルと言葉が廻る。
「周、を……?」
隣にいる周に目を向けた。
すると、周は見たこともない、冷たい表情で
・・・
お母さんの向こうを見ていた。
「……さ……ゆ…な…」
繋いだ手は、――震えていた。
周が何を言ったのかは、分からない。
遠くて冷たい、
昔の記憶。
、
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