一章:欲情と入り口
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見上げると、Tシャツにスウェット姿の、少し眠たそうな周。 「なら、早く着替えて降りればいいのに…」 無駄な行程が省けるのに、とブツブツ言うと、周が柔らかく微笑む。 「わざとだよ。…亜依が起こしに来るの、待ってたんだ」 「え…… 」 綺麗な顔で甘い言葉を囁かれたと思ったら、腕を引かれた。 力強くて、――暖かい。 、
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