一章:欲情と入り口

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周は嫌そうな表情を見せながら、渋々といったように頷く。 そして、クスッと小さく息を漏らし、妖艶に微笑んだ。 「わかったよ、……姉さん?」 その甘美な表情に吸い込まれそうになり、慌てて階段を降りる。 私は“弟”と、こうして幾度も罪を犯している。 ――しょうがないじゃない…   私達には、お互いしかいないんだから――― いけない事だと分かっていながら、心の中で自分に言い訳をする。 もう私達は、大罪への入り口に立っていた。 、
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