~第二章~

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潮の匂いが辺りを包み、雲の間から夏の太陽が時折のぞく… 『勇太くん。来たよ』 『ごめんな、勝手に来て、いきなり呼び出したりして』 『ぜ~んぜん大丈夫!気にしないで』 ニッコリ笑う七海。 髪を束ね白のワンピースを着た七海の姿に、なぜかいつもよりドキドキした。 『七海…去年、恭介と別れた時…なんかあいつ言ってた?』 『どうしたの勇太くん、いきなり…』 俯きかげんの七海の横顔は、どこか淋しそうにみえた。 『あんまりこの話ししてなかったから…お互いさけてた所あったから…』 『うん、わかってた。』 『………。』 二度、波の打ち寄せる音が聞こえ七海は話しはじめた。
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