~第二章~

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校門の脇に自転車をおき、花壇を見ると用務員さんが水をやるのがみえた。 『すいません。』 『なんだい?忘れ物かい』 『先生…いや清水先生は今日来てますか?』 『来てるよ。職員室におられるんじゃないかな?』 『ありがとうございます』 校舎に入り、廊下を裸足で歩き職員室の前で一度咳をした。 『失礼します…』 反応がない。 開け放たれた窓から、海風がカーテンを揺らしている。 『清水先生~』 っと、後ろから声がした。 『勇太かぁ、今日はどうした?』 『…あの…あの、昨日はいきなり帰ってゴメンなさい。』 『わざわざそれ言いに来てくれたのか?』 ニッコリ笑う先生の顔に少しホッとした。
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