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1/6午後
この日夜から深夜勤務だったアタシはまだ眠っていた。
電話が鳴っている。
娘が電話に出て話をしている。
どうやら身内らしい。
「ママまだ寝てるー。」
(まだってことないだろ……むしろ今しか寝れないってーの…………)
「ママ、ばあちゃんがママ起こして代わって、って。」
母には特にシフトは知らせていないし、よく有ること。
アタシの勤務を知らないが故、絶妙なタイミングで人のリズムをぶっ壊す。
何故か必ず夜勤の入りや明けで。
「はいー?」
「あんた、休み?」
「ぃや、今日の夜から夜勤ー」
全く目が覚めない。
目が開かなくて時計すら見えないし。
「Tが死んだと。」
「……」
「……………………?」
「…は?」
人って一瞬でかなり頭回るのね。
(ぁ、心臓?や、でも命に関わる状態だったか?)
(いや、重労働さえしなければ……)
(進行して………?)
(いやいやいや、ないだろ)
(じゃ、なんだ?事故?車?)
(あれ、待って、聞き間違いか?)
(誰が死んだって言った?)
(アタシ起きてるんだっけ?)
「……………なんで?」
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