ツマラナイ世ノ中。

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自転車に跨り学校へ向かった。 学校に着いたのは1時過ぎ。 昼休みだというのに辺りの人間は皆、机に向かい受験勉強をしているのが目についた。 何が楽しくてやってるんだか俺にはさっぱりわからなかった。 そんなことを考えながら教室へ行くと、学校一の秀才が俺に話しをかけてきた。 「今日は何で遅かった?」 「ただ、空を眺めたかったから。」 「俺はお前の考えてる事が時々わからなくなる。」 「…」(俺はお前の考えてることが常にわからない) 「辺りの奴らはこんなに必死こいて勉強してるのに焦らないのか?」 「もう、今更頑張っても遅いから」 「俺はそうは思わない」 そう応える瞬間、彼は一瞬目をそらしたように見えた。 ──チャイムの音が校内に鳴り響く 「次の時間移動だから…」 「わかった。じゃあ、後でな」
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