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「なるほどね、そういう事か…。」
「うん…」
気づけば翔くんの腕の中にいた
翔くんは優しく頭を撫でてくれている
「なぁ真緒…」
いつもより真剣な翔くんの声に、心臓が高鳴る
「今のお前には辛いかもしれないけど…」
「…うん…」
私は、ギュッと目を閉じる
体の震えを抑えてくれるように、翔くんは私をきつく抱き締めた
「もう、向こうは戻る気はないと思うよ…」
「ん…」
胸が痛い…
わかってる…
わかってる…私がどんなに抵抗しても、あいつにもう戻る気がないこと
どこかでわかってた…
でも…
「でも、よく今日会って話すことを決めたな。」
私が顔をあげると、翔くんは笑って私に言った
「後悔しないように、本音でぶつかってこい。その後は、俺らがそいつのこと忘れられるまで遊んでやるから…」
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