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もう目の前に迫ったあいつの姿
やっぱり、大好きだ…
そう実感すると、胸が苦しくなる
別れたくない…
でもそんな想いも、あいつの顔を見たら一気に吹き飛んでしまう
「…ごめん、待った?」
車に乗り込みながら、私に笑顔を向けるあいつ…
どこか力なくて、笑っているのに、目が…泣いてた
「だ…大丈夫…」
会話もどこかぎごちない
そんな表情しないで…
でも、そんな顔させてるのは…私のせい…
もう、理由なんてどうだっていい…
もうそんなに悩まないで…
苦しまないで…
私は大丈夫だから…いつものように、笑ってよーー…
でもそれは、言葉にはならない
帰りの車の中は、あいつの好きなアーティストのCDが、虚しく響いていた
この歌も、私の中から消えていってしまうのかなーー…
そんなことを思いながら、車は私たちの"いつもの場所"へ向かっていた
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