戻らない日々

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どれくらい時間がたっただろう 外はオレンジ色に染められていた 落ち込んではいない 悩んでるわけじゃない… 何も考えたくないんだ そんな無気力な状態のまま、私は何時間もの間携帯を見つめていた 不意に誰かに聞いてほしくなり、友達に電話をかけた 『はいはーい』 2コール後に聞こえた友達の明るい声 なぜだか、すごく安心感に包まれた 「…さや?…私たち、別れちゃったよ…」 わざと笑って言ってみた 自分でも、本当に笑えるくらいの空元気 そんな自分に、余計虚しさが募った 『…あ、あぁ。本当に別れちゃったんだ。』 「え…?」 本当に別れちゃった? って…どういう事? さやは何か知ってるの? 「…どういう事…?」 『う、う~ん…』 さやはしばらく考え込んだ後、重たい口を開いた 『絶対に内緒にしといてくれって…1週間くらい前に相談されたんだ…』 .
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