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この関係を付き合っていると呼べるんでしょうか。主従関係であり、これでは彼氏というよりもペットです。
不甲斐ないですが、僕は黙って水を飲みました。
悪友が言っていた、裏とはこのことでしょうか。告白した理由は好意からではなく、適当な玩具に出来そうだったから、こうなんでしょうか……。
だとしたら泣きたいです。
十時頃、僕は首輪を外してもらい、そそくさと帰りました。高崎さんは笑顔で別れを告げましたが、僕は笑えず、さようならとだけ伝えました。
家に帰ってからはただひたすらに悩みました。僕の存在意義と、高崎さんの考えについて。
長時間掛けても答えは出ず、気付くと朝になっていました。
今さら寝る時間も無いので、お風呂に入り、身なりを整えてから、原付に乗って大学に向かいました。
「おい、見ろよ」
「ん? あ、カス男じゃねぇか!」
「本当だ!」
駐輪場に愛用品であるバイクを止めていると、周囲からはおぞましい視線と、オプションで悪口が飛んできました。
「あいつなに原付なんか乗ってんだよ死ね」
「偉そうにヘルメットなんか被りやがってよ、死ね」
「何であいつなんだよ……くそ」
「あいつより俺の方が良いだろ」
「噂では高崎さんの両親を人質にとってるらしいぞ」
「はあ? あのクソゲスカス野郎! ぶっ飛ばしてやりてぇよ!」
「何であいつなんだよ畜生……!」
「高崎さん……」
「あならまかはらまならなはらまなさら」
怒りにうち震える者や、僕に向けて石ころを投げてくる者、号泣する者、聞いたことのない言語を発する者、等々バリエーションに富んだ連中の行動も、漸く慣れてきました。
心の中で謝りながら、なるべく刺激しないよう、足早にその場を去りました。
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