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看護士が検温と血圧を測りにきたところで桜見物は終わり。
三人ともベッドに戻って検温と血圧を測ることにした。
「血圧も体温も大丈夫ですね」
「はい」
他の二人も以上はなし。
看護士がいなくなって最初に口を開いたのは桜子ちゃんだった。
「萌花さんの彼氏、かっこいいじゃないですか。彼氏さんは何歳ですか」
「30よ」
「そ~なんですか。あっくんは27なんです。あっ、萌花さんと同じだ」
「そうなんだ」
私は惚けるしかなかった。
それからしばらくは延々と桜子ちゃんののろけ話を聞かされ、時折胸が痛くなるような話もあった。
ただ桜子ちゃんはホントに篤志が好き。
それは切実に感じた。
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