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「なぁ……、メンツに歳って関係あるの?」
またまたやって来た大学でのお昼時間。
オレは昼飯を目の前に、昨夜綾花さんに言われて疑問に思ったことを真っ正面で食後のコーラを飲んでる友人・杉田に尋ねていた。
「う~ん……」
しばらくの沈黙の末、
「お前がお子様ランチを食ってることに問題がある」
と、怪訝そうなカオでオレの昼飯を指差した。
つられてオレも差されたところを見る。
ハンバーグ(旗付き)、オムレツ、プリンetc……
「えっ……!?関係なくない?」
「いや、この歳でお子様ランチ食うとかないから」
「やっ……食べちゃダメなの?」
「ダメも何も……その歳で、そのガタイでお子様ランチとかって……ぶっちゃけヒくんですけど」
「なっ……!?」
え……やっぱお子様ランチダメ?!
「だから、歳っつーか……お前自体がメンツを語るのは到底早いってことなんじゃねーのか?」
「はぁ!?ソレってオレがお子様だってこと!?」
「だな」
ニヤリと笑う杉田。
ってことは、オレって実はかなり綾花さんにお子様扱いされてるってこと!?
たしかに、オレの方が年下だし『ケーくんはコドモだから』って、いっつも言われてるけど……!!
……つーかオレ、いい加減気づけって。
この歳でお子様ランチはかなりアホだってことにっ……!!
「……あんがと杉田。おかげで大事なことをひとつ学んだ気がする」
オレが実はめっちゃくちゃアホだってことを……。
「ま、いーってことよ。あ、礼に今度お前んちに居候してるオカマさんに会わせてくれよ!」
「え゙ぇっ!?」
あんな魔人に杉田を会わせたら……イヤ、考えるのはよそう。うん。
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