序章① 僕の人生はいつも朝から始まる

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「兄貴ーー! 起きろーーっ!」 遠くから誰かの声が耳に響くが、ぼやけた頭では誰の声だか認識出来なかった。 いや、発言の内容から誰かは識別出来るけどさ。 突然だが、僕は寝起きの寝ぼけてる時の不思議な感覚が好きだ。 夢と現がごちゃ混ぜになってる感じ、と言うのだろうか。 たまに、夢で見たことが夢か現実か分からなくなることもある。 現実性の高い夢の場合は尚更だ。 その、少しの恐怖感や未体験な感覚が冒険心を煽ってファンタジーな空間を作ってくれる。 僕の頭の中に。 少し痛いな、と自嘲するも、今はそれが気持ち良い。
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