深夜の電話の問題

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 部屋にある置き時計は午後十一時を指そうとしている。普段であればもう少し起きている時間だったが、ここ数日の寝不足と、また、狭くはない家に一人きりという寂しさもあり、早く寝てしまおうという気持ちになっていた。  そして、すでに戸締まりも確認し、ようやく寝る準備ができたと思った所で、突然家の電話が音を立てた。絹江は少し不満そうな表情を浮かべながらも、寝室に引いてあった電話の子機を取り上げる。
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