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「今時この様な物を送ってくる馬鹿者がいるということに驚いてな」
太一はそう言うと、それまで手に持っていた紙片を机の上に投げ出した。
「読んでも良いでしょうか?」
絹江がそう問いかけると、太一は鷹揚に頷いてみせる。
絹江はその紙を手に取り、そこに書かれている内容を読んだ。その瞬間、彼女はのどの奥でひっ、と一つ、ひび割れたような声を出した。
「これ、脅迫状ではないですか?」
彼女は声を震わせながら年の離れた夫に問いかける。
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