思い出

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感情を押し殺して和也の部屋に入り、哀しげな表情をする和也を冷たい視線で見ていた私。     『事が済んだら帰るから。さ、しよ』     セックスの一回くらい気持ちがなくとも出来る。     『ねえ和也?私は和也が好きだよ。だから最後に思い出が欲しいの。勿論綺麗さっぱり嫌いになることも出来ない。でも和也が私と別れたいなら協力して』     私は和也のベルトに手を掛けしゃがみこんだ。     『やめろ……そんなはしたない真似すんな!』     『はしたない?そうだね。でもそれは次の彼女に言ってね?私にはもう感情はないんでしょ?好きでもない女とするのは初めてではないでしょ?それと同じなんだから』     『違っ…!』   違うと言いたかったんだろう。 気付いた時には和也にベッドに押し倒されていて…     『嫌いとかそういうんじゃない……ただ……』     『いえないならしょうがないよ。早く抱いて。』     私の態度に和也はグッと言葉を堪えて今までにないくらい熱く私を自分の腕の中で狂わせた。
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