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『帰りたくないってのはわかった。でも仕事が出来る状態じゃないだろ?俺ももうすぐ仕事が終わるから送っていくよ。それまで横になってなさい』
それだけ言って吉田さんは医務室を後にした。
吉田さんも37歳だけど全然年には見えないし未婚だったよね。
吉田さんもバツイチって汚いって思うのかな…
自問自答をし、傷口が疼く。
約一時間して…
『さ、行こうか。起き上がれるか?』
『はい…』
私はフラつく体を起こして吉田さんの後をついていった。
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『ちゃんとシートベルトは絞めろよ』
『はい』
車に乗り込んでしばらく沈黙が続いた。
『んで、なんかあったのかい?』
タバコを手に取り火をつけて白い煙を吐きながらの質問。
『いえ、ただ体調が……』
『泣くほど体調が悪いのか?』
その質問に私は自分が泣いている事に気付いた。
『帰りたくないなら少し時間を潰すか』
私の反応を見てハンドルを大きく回し、私の自宅から段々と車は離れていった。
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