思い出

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『さ、おじさんのお話は終わりだ!ミルク飲んだら送るよ』     見た目的に30前後の容姿の吉田さんから‘おじさん’という言葉が出て、更に自分で言ったのに恥ずかしそうな顔をしたのを見て吹き出してしまった。     『…プッ……アハハッ』   『おい、笑うな!』   『だって自分でおじさんとか言ってるのに…プッ』   『だから笑うな!』     私の頭をワシャワシャしながら吉田さんは更に恥ずかしそうに顔を赤くした。       すると急に吉田さんの動きが止まったのに少し驚いた。     『ほらな?失恋しても楽しい時には笑えるだろ?人間そう弱くないんだぞ?』     ワシャワシャしていた私の頭を優しく大きな手が撫でた。     『そうですね。今日は本当にありがとうございました』     『いや、俺はなんもしてないよ。ま、君は1人で抱え込みそうだから少しでも辛くなったら連絡してくれれば話は聞くよ』     なんていい人!そう思っていたのは私だけで、吉田さんがどうして私を助けたのか、話を聞いてくれたのか…この時は何にも知らなかった。
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