壁打ち

14/20
前へ
/20ページ
次へ
一郎も瞬きを止めて瞳を見開いていた。今では目を開けていても少女の姿が見える。少女が一息ついて一郎の方を向いた。 臙脂色の上下ジャージ姿。黒髪のおかっぱ頭。肌の色は皮膚病に侵されたかのように土色をして荒れている。そして瞳は無く全て白目だった。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加