壁打ち

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玄関の鍵を掛け2階の部屋まで駆け上がった。息が切れて心臓が爆発しそうになっている。テレビを付け、オーディオの電源をオンにして音楽を流した。 とうとう見てしまった。 一郎は自分で霊感のない人間と思っていた。しかし今見たものを幻覚の類ではなく人ならざる者と確信していた。あの動き、肌、目。一郎はベッドの上で体育座りのまま布団に包まった。
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