壁打ち

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家の雨戸が時折、薬が切れた中毒患者のように暴れている。 物置のトタン板がきいきいと泣いている。 外を渦巻く風の流れが目に映るかのごとく吹きすさんでいた。 まるで台風だな、一郎はパソコンと対峙した状態から窓を向き独りごちた。
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