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「や、やめろ!許してくれ…。」
ここはとある路地裏、不良が大量に横たわり山が出来ている。
その中央には着物を着た背の高い女性が、少年をお姫様抱っこの形で抱えながら
震えるリーダー格の男の頭をふみつけている。
「クズめが、調子にのるからこうなるんさね。
さて……子よ、大丈夫でありんしたか?」
女性は一風変わった口調で少年に怪我をしていないか尋ねる。
「ひゃ、はい。
だ、大丈夫です。」
少年は状況に困惑しながらも答える。
「ふむ、では子よ。
助けんした代わりに子の家に案内してくれんせんか?
家出しているゆえ泊めて欲しいでありんす、勿論、親御さんにはわちきから頼むよって。」
家出という言葉を聴いた少年は、
一度ムッとした表情をしたが、
御礼をしなければとも思い、女性を家へと案内した。
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