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「なに?」
今度は、その内容に驚いた。
なぜなら、凪の見た目の幼さから似たようなことが何度もあったが金品を要求しなかったのは、千代が初めてだったからだ。
「支倉さん……だったかしら~?
泊めるのはかまわないけど~
何で、家出したのかしら~?
教えていただけな~い?」
それまで話に加わらず流れを見ていた凪の母親が言った。
それを聞いた千代の顔がだんだんとゆがんでゆく。
「……その……」
苦虫を噛み潰したような表情のまま千代が言いよどむと、
後ろからふわりと凪の母親が千代を抱きしめた。
反対側にいたというのに脅威の早さだ。
「大丈夫よ~、どんな理由があろうと、
追い出したりはしないわ~
まぁ~、たいした理由もなければ、お家の方に連絡させてもらいますがね~」
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