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暫くは、ロウムのテリトリーを迂回して歩く。
そして、行ったことのない森へ、踏み入るのだった。
途中で木の実を見つけ口にする。
少しは飢えを抑えることができたようだ。
また、毒性の強い茸と毒草、生薬になる木の実などを採取していく。
その後を少年がついて来るが、ダリルは無視して先を急ぐ。
兄に聞いた話では、この先には小川と沼がある筈なのだ。
そこまで行けば、食べ物を手に入れられるかもしれない。
途中で、゙ガサリ゙と音がする。
ダリルは立ち止まると、直ぐに身を低くする。
そして肩から弓を外し、矢筒から矢を取る。
そして、゙キリキリ゙と弓を引き絞った状態で止まった。
石像になったようである。
暫くすると警戒したように、草むらから兎が1羽出て来る。
十分に狙える状態になった途端に、矢が放たれた。
矢は兎に命中し、兎が倒れる。
「良し!」
そう言うと、倒した兎の元へ歩み寄る。
狩った兎から矢を回収し、兎をザックに入れる。
そして先へ歩き始めた。
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