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ダリルは弓を投げ出した後、剣を抜き蜥蜴へ走り寄る。
そのダリルへ、蜥蜴が噛み付いてくる。
だが、動きが遅くなった攻撃を、ダリルは楽々と避ける。
腕を振った爪の攻撃。
尻尾を振った攻撃。
遅くなったとはいえ、容易には近づけない。
ダリルは避けながら、剣で蜥蜴に切りつける。
蜥蜴は切られる度に毒が体に入り、動きが鈍くなってくる。
動きが止まる。
その隙を、ダリルが見逃す筈もない。
素早く、前足の付け根に剣を突き刺すのだった。
そこは、心臓がある場所である。
突き刺したダリルは、直ぐに跳び退く。
剣は刺したままである。
ダリルが跳び退いた場所へ、体を独楽のように廻した大蜥蜴の尻尾が通過する。
しかし…
それが最後の力だったのだろう。
蜥蜴は倒れて動かなくなるのだった。
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