30441人が本棚に入れています
本棚に追加
/755ページ
ダリルは今まで、一種類の晶石のみ使用してた。
炉へ付与するには、火晶石と風晶石がいる。
ダリルは目を閉じ、少し黙考する。
そして目を開けると、火晶石と風晶石を重ねる。
それへ、力を注いでいる。
すると、風晶石の風により威力を増した火が、火晶石より放たれた。
"ゴォォォォッ"と音を立てて、焔が炉へ注がれる。
カリンは一瞬驚くが、直ぐにその焔を、炉の晶石へ付与していく。
見る見る内に、晶石へ風炎が付与される。
風と炎の混合晶石が、初めて生まれた瞬間である。
ダリルの放出により、火晶石と風晶石は、見る見る内に力を失う。
あっという間に、空晶石になってしまった。
「うううむ。
これは、結構、疲れるな」
「ダリル兄ィ。
無茶しすぎだよぉ。
オイラの方が、疲れるって。
今日は、この位にしようよ。
毎日、少しずつ付与しても、良いんだろ?」
そう、提案する。
最初のコメントを投稿しよう!