ハント1

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彼は狩人の次兄から弓を習っていた。 剣は、村に住む引退した剣士から習ったのだ。 そのようにして、以前から旅の準備をしてきたのだった。 だが、十分に準備ができたとは言い難い。 しかし、今年は特に食糧難となっている。 少しでも口減らししないと、幼い弟や妹達が飢えてしまうのだ。 彼は準備不足のまま、泣く泣く旅立つのであった。 最初に目指す目的地は、村近くの町であるフィブスである。 そこには長女のセントリーヌが、住み込みで働いているのだ。 母から姉へ手紙を預かっている。 それを渡すのと、ハンターギルドへ加入するのが目的だ。 ギルドは、同業者組合と言う意味である。 つまり業種により様々なギルドが存在するのだ。 ダリルのような旅人が加入するのは、ハンターギルド、傭兵ギルド、ガードギルドなどである。 ギルドは、ギルド間で依頼を請負、加入者に仕事を斡旋する。 例えば、商人達が加入する商業ギルドがある。 また、それに類する他のギルドもある。 毛皮を扱うレザーギルド、鉱石を扱うメタルギルド、薬物を扱う薬師ギルドなどなど… それこそ様々なギルドが存在する。
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