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帰り道、カリンがダリルへ尋ねる。
「ねぇ、ダリル兄ィ。
前に言っていた、狩りなんだけどさぁ。
ザルガとか、ログモルスの。
アイツらってさぁ、ヴォルトルスより強いんだよね」
「まぁ、一般的にはそうだな。
何故だ?」
カリンが、呆れて言う。
「今回は、ヴォルトルスだったけど…
ギリギリで倒せたよね。
アイツらを狩りに行ってたら、もっとヤバかったんじゃないの?」
それを聞いたロゼッタが、苦笑して言う。
「条件が、全然違うからねぇ。
比較になってないよ」
ダリルも呆れたように告げる。
「狩りに行くのと、襲われるのでは、全然違うぞ。
狩りに行く場合は、獲物を観察し、有利にことを進められる。
罠を張り、ダメージを与えることも可能だ。
弱らせて、狩ることもな。
こちらが、主導権を握っている。
だから、狩れるだろう。
だがな。
今回のようなケースは無理だ。
相手に先に見つかっている。
主導権は、あちらだな。
ヴォルトルスが、油断していたから良かった。
それに、巨種としても弱い。
だから、死人を出さずに済んだと言えるな。
だが…
ザルガだったら…
確実に死人が、でていただろう」
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