30456人が本棚に入れています
本棚に追加
確かにヴォルトルスは、強い巨獣である。
だが、ザルガと比べれば小柄だ。
なのにザルガは、ヴォルトルスの素早さに、勝るとも劣らないのである。
しかしだ。
(十分に準備を行えば、狩るのは可能)と、ダリルは考えている。
しかし…
この度のようなケースはダメだ。
(狩ることは、不可能だろう)と、思っている。
「しかしねぇ。
今回のようなことは、もう、ごめんだわね。
あんなのが、ここら辺に彷徨いてんのかねぇ。
もしそうなら、見習いや初級のハンター達は、一溜まりもないわねぇ。
犠牲が続出だわさ」
そう呟く。
ロゼッタの呟きは、現実となっていた。
彼方此方の森で、巨種による被害が、拡大していたのだ。
ダリル達が街へ辿り着いた頃、街は大騒ぎになっていた。
実はダリル達が着く前日、南からの旅人が現れた。
その者は、南からのメッセンジャーだった。
数ヶ月前…
この街で、{星が南に落ちた}との騒ぎがあった。
しかし、{そんな、馬鹿な}と、一笑されたのだが…
実際に、星は落ちていた。
遥か南の地に…
隕石が海と山へ、1つづつ、落ちていたのだ。
最初のコメントを投稿しよう!