ハント11

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海沿いの国々へ、津波が襲う。 それらの国々は、壊滅状態となった。 山の方だが、隕石に抉られて、クレータとなる。 その直後、抉られた山は噴火。 無数の村、町、街、国を、火砕流が襲う。 泥流や、土石流、マグマ… 火山の脅威により、多くが滅んだ。 森や林が焼け、多くの生き物が死滅した。 巨種は強い。 そのため、多くが生き延びた。 だが、餌は別だ。 餌となる物が無くなり、巨種は飢える。 そして餌を求め、各地へ散ったのだった。 各地の生態系が、崩れる。 人の世界も影響を受ける。 滅びた国々には、生き残った者達がいた。 だが、隕石落下の影響で発生した地震に津波、噴火で数は少ない。 しかしだ。 離れた国々へも、地震や津波は、襲い掛かる。 さらには、火山灰だ。 作物は灰にやられ、食べる物がなくなる。 そのため、国を捨て難民となる人々が続出。 定住場所を求め、彷徨っている。 難民に飲み込まれ、滅んだ国もある。 それにより、更に難民が増える。 難民の中には、巨種に狩られる者もいる。 正に、地獄絵図だ。 途中の国々では、難民の移動を制限している。 そのため難民の多くは、その近辺で定住先を求め、彷徨っているらしい。 しかし、巨種の移動を、制限できよう筈もない。 巨種を御する者など、存在しないのだから… 話を聞いたギルドの者達は、蒼くなる。 旅人は、南のギルドに雇われたメッセンジャーだ。 北の国々へ、警告を伝えているのだった。 彼は、しばらく休息をとる。 しばしの休息を終え、直ちに旅立つ。 さらに北へ、情報を伝えるためだ。 彼が言うには、先行していた彼へ{巨種達が、迫っている}と言う。 巨種達が、追い付いてきているらしい。 彼が疲れ、動きが鈍っているのも、原因だろう。 だが、それを差し引いても、それらの移動速度が早い。 {巨種の移動するスピードが、上がっている}と言うのであった。
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