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話を聞いたダリル達も蒼くなる。
南の国々には、巨種を狩ることが可能なハンターがいた。
その数は、北の比ではない。
そんな有能である者達のほとんどが、死んだという。
この地でも、巨種と戦えるハンターはいる。
だが、絶対数が足りない。
現段階での巨種目撃情報は、人里離れた場所しかない。
だが、人里へ現れない保証など、ないのだ。
何処へ現れるか不明である。
しかも、どれほどの巨種が、この地へ紛れ込んだのかも、不明なのだ。
ダリル達が、先日遭遇したヴォルトルス。
あのようなことが、頻発する可能性ある。
ギルドでは、戒厳令が発令された。
実力者のダリルとロゼッタは、無条件召集となる。
しかも、チームを対象としてだ。
カリンがチームの1員として、召集されてしまった。
流石に、ダリルが苦情を告げる。
だが…
「現状、何処へいても安全とは言えない。
ならば、同行させても同じでは?」
そんなことを告げる。
「そうか。
なら、アナタも参加するのだな?
何処へいても、同じなのだろ?」
職員が絶句する。
顔色が、蒼くなったり、赤くなったり、目まぐるしく変わる。
「止さないか。
気持ちは、アタイも同じだけどねぇ。
下っ端をイビっても、仕方ないさね。
それよりも、早いとこ準備をしないと…
急ぐよ」
そう告げられ、黙るダリルであった。
翌日のギルド会議にて、{判明している巨種だけでも討伐を行う}と、決まった。
ダリル達は、ザルガ討伐へ編成される。
ファマル達も同様に参加となる。
ヴォルトルスを討伐したため、実力ありと判断されたのだ。
無論、抗議した。
ダリルも一緒にだ。
しかし、取り合って貰えなかった。
討伐への参加が決定し、ボーゼンとするファマル達。
そんな彼女達へ、ダリルが激をとばす。
「出発は2日後だ!
急いで、支度をするぞ!
ファマル。
ガンレート。
シムエル。
しっかりしろ!
準備を怠ると、生きて帰れないぞ!」
ダリルに一喝され、3人が慌てて動き出す。
そして6人は、討伐へ向けての準備を、開始するのであった。
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