ハント1

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ダリルが暫く移動していると、ロウムのテリトリーから1人の少年が走り出して来た。 「助かった!!  そこの人ぉ!  助けてぇ~」 「無理」 「えっ!  何でぇ~!?」 「お前はロウムの縄張りに侵入した。  そしてロウムに追われている。  そんなお前を助けたら、村が襲撃される。  助かりたかったら、ロウムに食料を投げ渡すんだな。  そうしたら、許して貰えるかもな。  但しだ。  ロウムに危害を加えていたらば、覚悟を決める事だ」 ダリルはそう告げる。 すると少年は、慌てて荷物から干し肉などの食料を取り出す。 ロウムは、ダリルが居るからか、警戒して遠巻きに伺っている。 そのロウムへ少年は、食料を投げ渡す。 ロウム達はそれを咥えると、森の奥に帰って行くのだった。 「運が良いな、おまえ。  ロウムのテリトリーに入って、無事に出て来れるとはな」 「ロウムのテリトリーって、何だよ?  そんな話、初めて知ったぜ」 不思議そうである。
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