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「この森のロウム達は知能が高いんだ。
昔は、俺の村とロウム達は殺し合いをしていたそうだ。
だが、このままだと互いが滅ぶと気付いたんだろうな。
ロウムの縄張りに村人が入らない限り、襲って来なくなったんだよ。
暗黙の了承と言うやつだろうな。
だから村人は、ロウムの縄張りには絶対に入らない。
入ったら、村へ報復されるからな」
「えっ!
じゃぁ、オイラのせいで村が襲われるんじゃ…」
蒼くなって言う。
その態度を見て、ダリルは微笑んで言う。
「それは大丈夫だ。
村人には独特の匂いがするらしい。
俺には分からないがな。
ロウムは、それで村人か判断しているようだ。
だから村が襲われることはないぞ。
これは村に伝わる話なので、正否は知らんがな」
そう言った後、ダリルは少年をおいて行こうとする。
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