ハント1

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「あ!  兄貴!  待ってくれ!」 ダリルは気付かずに行こうとする。 少年はダリルの前に来ると、頭を下げて言う。 「兄貴!  オイラを連れて行ってくれよ」 ダリルは不思議な物を見るような顔で、少年を見る。 (何なんだ…  この生き物は?) ダリルの正直な感想である。 「俺は、おまえのような弟を、持った覚えはないぞ?」 そう告げると行こうとする。 「まっ、待って、てばぁ。  オイラを舎弟にしてくれよぉ」 「はぁっ?」 正直、ダリルには迷惑である。 自分の食い扶持を確保しなければならないのに、こんなことで時間を潰したくない。 「悪いが、他をあたってくれ。  俺は今日の食い扶持を探さないとならないから、忙しいんだよ」 そう言って行こうとする。
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