始まり

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始まり

それから一時間ぐらいだろうか。ぞくぞくと人が入ってきた。ガタイのいいやつ。いかにもオタク。何だか頭の良さそうなやつ。いろいろだ。みんな同じ質問した。『ここはどこですか?』Aは無視した。佐藤は『わかりません』と答え、それっきり黙っている。部屋にいる人数を数えてみた。七人だった。七人入ってるにしては広い部屋だ。がたいの良い奴がエレベーターを叩きはじめた。Aは思った、なんで帰ろうとしなかったのか。だけど、やはりと言ったほうがいいか。エレベーターの扉は開かない。とりあえず閉じ込められたことはわかった。突然、佐藤が言った。『自己紹介しませんか?私は佐藤ちえ』すぐにみんな答えた。『田中かい』これはがたいの良い奴。『服部琢』これはオタク。『小川一』これは頭の良さそうなやつ。『田中行』なぜか田中かいに似ている。双子だな。『荒井かな』ずっと部屋の角にいて顔がわからないが。佐藤にもおとらず美しい。急にどこからともなく声が聞こえた。『あと一時間だ』と頭にひびく声。みんな目をあわせた、、『なんだ?!』田中かいが言った。
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