終わりは始まりを招く

11/32
前へ
/599ページ
次へ
「お前が大切だからじゃ!!」 「あ……」 稜介は、声が出なかった。 不意をつかれたと言うのだろうか。 予想外の返答だったために、言葉が喉につっかえて出てこない。 「わしじゃって、今すぐにでも確かめに行きたいんじゃよ。 お前がおかんを大切に思っているように、わしにとっても大切な一人娘なんじゃから」 稜介は、なにも言えなかった。 何て言ったらいいか、わからなかったから。
/599ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4684人が本棚に入れています
本棚に追加