終わりは始まりを招く

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稜介はゆっくりと一歩を踏み出す。 扉をこえたら、ここには戻ってこれない気がしたから、名残惜しのだろうか。 だが、迷う必要はない。 「いってきます」 もう一度小さく呟くと、稜介は扉を越え、自分の意思で走り出す。 靴を履き、自転車の前かごに旅行バックを入れ、勢いよくこぎ出した。
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