終わりは始まりを招く

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200メートルなど自転車ではすぐだ。 そして稜介の自転車も、すぐに200メートルを越えた。 「なんだよ……これ……」 それは、心の底からでた言葉だろう。 今まで考えていたことが全て消える感覚。 軍人からどうやって逃げようとかどのルートで行こうとか、そんな考えがなんなんだと、稜介は感じた。 常識で見れば、夢かと思う。 先入観を取り除いても、普通ではいられない。 考えられないとか、理解できないとか、不可能だとか、そんな単語は意味をなさない。 どんな理屈を並べ否定しても、脳が『現実』として捉える。
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