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「じーーーー」
視線が僕に突き刺さる。
痛くて目を反らすしか、僕は対処法を持たない。
いぶかしむ視線が明らかな疑念の色に染まるのを肌で感じる。
受け流すことが叶うならばそうしたいが、残念ながら僕にはそんなスキルはない。
観念して、箸に手をつけようとする――が、伸ばした手は空をつかんだだけだった。
ふと、さっきとは違う視線を感じる。
目を上げると、そこには、箸を持ってイタズラな表情を浮かべた彼女がいた。
……まさか。
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