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路地に着けば男の他に3人ほどの体格のよい男達がいた。
さすがのローザでも相手が悪すぎる。
「あたしに何かを要求でも?」
「んじゃあ姉さんとこのお坊ちゃまを俺達に引き渡して貰おうか?」
「アーサー様をかい?」
「ああその通りだ」
「無理なことだね」
「何!」
「あんなわがままな人だけどあたしらの主だからね」
「仕方ない…」
その言葉と同時に男達は刃物を向けた。
流石に刃物相手では手が出せない。
「ここで消えて貰おうか」
「そうは行かない的な」
どこからか聞こえた少年というよりは若い青年の声。
「誰だ!出てこい」
男は辺りを見渡して叫ぶ。
するとローザより背の高い紅いチャイナ服を着た青年と緑の帽子とチャイナ服を着た青年が現れた。
「お前ら悪党的な?」
「ああお前らもまとめて!!」
「遅いっすよ」
軽々と男の懐に入りあっという間に気絶させた。
「大丈夫っすか?」
「ええ…なんとか」
「んじゃあ香行こうぜ」
「そっすね」
二人は身を翻して去ろうとした。
「ちょっと待って」
「なんすか?」
「貴方が香君?」
「そっすよ」
「じゃあ…こっちが九君?」
「ああ」
ローザは戸惑いながら二人を確認した。
当たり前だ、二人は……。
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