第二話

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「なあ…食べても減らないんだが」 長机に目をやれば食べ終わったはずの料理が復活していたのだ。 「おーいまだ焼売作らなきゃいけないのかよ!!」 厨房の方から聞こえる青年の声。 この声の持ち主は香と同じく新しく屋敷に来た九である。 料理が得意なので厨房で仕事をしている。 「アーサー中華料理のマナー知らないんすか?」 「なんだそれは」 如何にも知りませんというような口調で返される。 「…中華料理は食べきれないくらい作るのが常識的な、だから皿が空になれば、食べれば食べるほど料理は次から次に運ばれっすよ、だから残すまで終わらない的な」 「なんだよそのマナーは!」 「俺達の食文化っすよ」 「はぁ…」 分かったのかわからないがなんとか朝食は終了した。
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