【午後のティータイム】(英香←九)

第一話

それは昼下がりになった頃だろうか。
その日は屋敷内がいつも以上に騒がしかった。
俺はこの屋敷の時期後継者。
名前はまだ明かさないでおこう。
とりあえず部屋の扉を開けて外に出れば、更に五月蠅く感じた。
部屋の前を通り過ぎようとした一人の使用人を捕まえて何事かを尋ねる。

「あっ今日は新しい使用人が二人いらっしゃるのでその出迎えの準備を」
「新入りか？そんなの言ってたか？」
「ええご存じじゃ…って！すみません僕まだ準備があるので」

捕まえていた使用人の少年は慌ただしく去っていった。
ふと壁に掛かっている時計を見上げると午後二時をさしていた。

「俺も玄関…ホールの上からでも見物してみるかな」

そう言うなり二階にある玄関が見えるところまで歩いて行った。