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家に到着すると、母は笑ってキッチンにいた。
いつものヒステリックを起こす母の様子とは違っていたので、すごく安心して、急いで通知表を見せた。
「よく頑張ったわね」
そう言って微笑みながら、頭を撫でてくれた。
それを見て、僕も頬を染めた。
照れくさくて俯いていると、母は急に置いてあった包丁を手に持ち、ダイニングへと移動した。
「でもね……私…もう限界なのよ」
母は先程の笑みを浮かべ、自分で喉を切り裂いた。 僕の目の前で…。
頸動脈を完全に損傷し、血しぶきが僕の顔に降り注ぐ。雨のように沢山…だけど生暖かくて。
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