罪と咎の果てに

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月日は早いもので、今は十八歳になった。 あの『事件』のあと、施設に預けられた僕は、人に迷惑をかけまいと必死に生活してきた。   規則には忠実に従い、自分よりも年下の面倒もみていた。模範生として、必死に……。 そこで出来た親友が健児だった。 健児は生後四ヶ月でこの施設の門の前に捨てられていたらしい。 苗字もわからず、わかったのは残されていた紙切れに書かれた『健児』という名前だけだった。
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