84人が本棚に入れています
本棚に追加
な…笑って…?
この時私は笑われたことと綺麗な顔に見とれて
きっと呆けた顔をしてたに違いない。
「~あー、腹いてぇ…」
あれ…?
会長ってこんな
感じだったっけ…?
なんかキャラが…
「あ…あの…?」
恐る恐る声をかけると
「あんた、名前は?」
と笑って出た涙を人指し指で拭いながら聞いてきた。
「へ。あ!えと…宇都宮皐月…です?」
「…なんで疑問系なんだよ。」
あ…
「まあいいや。皐月…ね。」
「は、はい!」
は…!
名前呼ばれたから
思わず返事しちゃった!
「…っく、くく。気に入った…」
と笑いをこらえながら呟く生徒会長。
と思ったら
いつの間にか私の事をじっと見つめてきた。
「?」
「―もしかして、今のがファーストキス?」
ドキッ
「っ!!//」
「やっぱ当たりか。」
「いや!あ、ぁの…その、」
「ファーストキスが事故じゃあんまりだよな~可哀想だよな~」
じりじりと私に詰め寄る生徒会長。
な、なんか恥ずかしいやら、悲しいやらで…
「…ふぇっ」
涙が…
「…なんならもっかいキスしよっか?」
「へっ!?」
な、なななな!
なに 言って!
「さっきみたいに触れるだけじゃなくて…深~いキス、しよっか?」
か、か、顔が!
ちちち近づいて…
あ…
「ふぇ~」
バタン!
「あ。パンクした。」
「うー」
私は意識を失った。
破裂しそうな鼓動と熱い頬を残して。
「明日から面白くなりそうだな…」
ニヤリと不適な笑みを残して彼方は呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!