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「私も……貴方を助けたい……」
さっきとは違う声が聞こえた……。
俺はゆっくりと後ろを向いた。
「……………」
「………………」
俺とフェイトの目が合う。F計画の成功作……。
俺が絶対成功しないように考案した計画で生まれたクローン。
フェイト・テスタロッサ……。
……どいつもこいつも……。
「……1つ聞く……お前は俺を恨んでいるか」
「………………」
俺はフェイトに投げ掛けた。
あいつはプレシアに捨てられ、挙げ句には目の前で母を亡くした。
俺が考案しなければ、こんな辛い思いをしなくて済んだ筈だ。
だが、返って来た答えは全くの逆だった。
「私は……貴方にお礼を言いたい……ありがとう」
「………何故だ」
「貴方が考案してくれなければ、私は生まれなかった。辛いこともあったし、苦しい事もあった。だけど………なのはに出会えた……はやてにも出会えた……シグナムにもヴィータにも……だから私は貴方に感謝しています」
………これはこれは…とんだ甘ちゃんもいたもんだ。
「………勝手に言ってろ………そんな事を言われても、俺は投降もしないし、力になってくれなんて言わない……じゃあな」
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